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図説 千利休―その人と芸術 (ふくろうの本)
村井 康彦
河出書房新社 刊
発売日 1999-03
本当の姿 2007-03-04
利休が所持したとされる茶道具をずらずらと眺めていると、自分が茶器に抱いていたイメージにしっくり合うものと、どうも分かりにくいものとがあって、分かりにくいそれらの形の底に、なんだか凄みを感じてしまったこと。それが私の利休への興味の始まりです。不明の多い時代ですから資料も揃いません。それでも、願望投影されて変質してしまった、宗易の本当の姿を知りたくなって。
グラフ誌、というんでしょうか、この体裁は。オールカラー、河出新社ふくろうの本の一です。
いい本でした!
まず図版の的確さ。茶器や茶室など他の書籍で目にしやすいものより、風俗画・史跡の写真・人物図等を限られた頁数の中でかなり丁寧に掲載しています。各人の図像や墓石を眺めていると、往時のイメージがじわじわ膨らむので、これは大変ありがたかった。
センテンス的な各々の文章も、短い文ながら密度の濃いものです。通常解説に落ちがちなことにも一言触れてあったりします。
最も嬉しかったのが、切型の写真。利休40代の仕事でしょうか。いい線です。真正に利休の仕事であってほしいと思います。目にできて本当によかった。
無論、読後直ちに利休その人が知れるわけではありませんけれど、利休本としてお勧めです。
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